ストックホルム中心部、にぎやかな通り沿いにひっそりと佇む「Vete-Katten(ヴェーテ・カッテン)」。1928年創業という長い歴史を持ち、今もなおスウェーデンの人々に愛され続けている老舗カフェです。今回はこのカフェで体験した伝統菓子とフィーカ文化の魅力を余すところなくご紹介します。

写真提供:Susanna Blåvarg(Vete-Kattenより許可を得て使用)

写真提供:Susanna Blåvarg(Vete-Kattenより許可を得て使用)

写真提供:Susanna Blåvarg(Vete-Kattenより許可を得て使用)
Contents
📌 基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
店名 | Vete-Katten(ヴェーテ・カッテン) |
エリア | ストックホルム中心部(ノルマルム地区) |
住所 | Kungsgatan 55, 111 22 Stockholm, Sweden |
アクセス方法 | ストックホルム中央駅(T-Centralen)から徒歩約5分 |
営業時間 | 月〜金 7:30〜20:00/土日 9:00〜19:00 |
定休日 | なし |
公式サイト/SNS | https://vetekatten.se/en/ |
Wi-Fi・電源の有無 | Wi-Fiあり、電源利用可(要確認) |
席数・予約可否 | 多数の席あり、予約可 |
🏰 外観・内装の雰囲気
一歩足を踏み入れると、1920〜30年代のクラシカルな雰囲気が漂い、アンティークの家具やシャンデリアが目を引きます。やや照明が落ち着きすぎていて、写真映えを狙うには少々暗い印象もありますが、それがかえって静けさと落ち着きをもたらしているとも言えます。サロン形式の各部屋は異なるデザインで、席によって印象が大きく変わるのも面白いポイントです。
🍰 注文したメニューと感想
- セムラ
- カルダモン香るパンに、濃厚アーモンドペーストとエアリーなホイップ。外側は甘さ控えめで上品だが中のクリームが日本人にとっては簡単には飲み込めない甘さ。
- カネールブッレ(シナモンロール)
- ふわっとした生地にスパイスが香る、手作り感あふれる味わい。
- プリンセスケーキ
- 緑色のマジパンで包まれた美しいケーキ。軽やかなクリームとスポンジのハーモニーが絶妙。でもやっぱり日本人の感覚で言うとちょっと甘い。
- アールグレイのミルクティー
- ポットで提供されるスタイルで、ベルガモットの香りがふわりと立ち上り、ミルクを加えることで優しい味わいに。甘い焼き菓子との相性も抜群。
- クロワッサン
- 見た目はシンプルながら、バターの風味がしっかりと効いていて、サクサク感が半端なくこれまで食べたクロワッサンの中で一番美味しいとさえ感じました。ただ、行ったタイミングにより味も食感も違い、筆者が一番美味しいと思ったのは2019年に行ったときのでした。直近では朝注文したところないと言われ食べることすらできなかったのが残念です。
- エビのオープンサンド
- 新鮮なエビがたっぷりのったスモーガストルタ風の一皿。ディルやゆで卵、レモンとの組み合わせはよく、見た目も華やかです。ただ、ややマヨネーズの味が強く感じられたため、素材の風味が隠れてしまう印象もありました。



🌟 このカフェのおすすめポイント3選
- 創業1928年の歴史を感じる空間
- アンティーク調のインテリアが当時の雰囲気を感じさせ、歴史好きにはたまらない空間。ただし、席によってはやや手狭に感じる場所もあるため、長居には不向きかもしれません。
- スウェーデン伝統菓子の本格的な味わい
- セムラやプリンセスケーキなど、クラシックなレシピが守られていて満足度は高い一方、焼き加減や甘さのバランスが日によって微妙に異なる印象もありました。
- 観光にも便利な中央駅近くの立地
- アクセスの良さは抜群で、旅の途中でも立ち寄りやすい立地。ただし、その分観光客も多く、落ち着いた空間を求める人にはタイミングの見極めが必要です。


⚠️ 気になる点・注意点
- 人気店のため、週末の午後は特に混雑が目立ち、座席を探すのに時間がかかることもしばしば。注文の列も長くなる傾向があり、特に複数人での訪問時にはタイミングによっては入店を断念するケースも見られます。静かに過ごしたいなら、平日の午前中や午後の早い時間が比較的狙い目です。
- スウェーデンの物価水準を考慮しても、ケーキや軽食の価格はやや高めに感じるかもしれません。一品一品の品質やボリュームは十分で、丁寧に作られている印象ですが、気軽に何種類も試したい場合は少し予算に余裕を持っておいた方が安心です。
- ヴィーガンメニューは一部存在するものの、全体のラインナップとしてはまだ限定的。特にケーキなどのスイーツに関しては選択肢が限られており、食事制限のある方には少々物足りなさを感じるかもしれません。事前にスタッフへ確認するのがおすすめです。
- ヴィーガンメニューは一部存在するものの、選択肢は多くなく、特にスイーツでは探すのが難しい印象です。
👤 どんな人におすすめか
- セムラやプリンセスケーキなど、スウェーデンの伝統菓子を本場で味わいたい方。素材や作りにこだわりを感じられるスイーツが揃っており、他の国と比べると比較的甘さ控えめで日本人の口にも合いやすい印象です。
ただ、チョコレートは想像のはるか上をいく甘さです。日本へのお土産に買って帰りましたがちょっと甘過ぎて口に合わないようでした。ケーキが思ったより甘くないのに比べてチョコレートはダントツで甘いです。 - アンティークな内装や静かな空間で、ゆったりと本を読んだり会話を楽しみたい方。店内の構造上、混雑時は少しざわつくエリアもあるので席選びは重要です。
- 中央駅近くでアクセスしやすいため、観光の合間に一息つきたい方。人気店のためタイミングを選ばないと席の確保が難しいこともありますが、それもまた現地らしさの一部かもしれません。
- ストックホルムで何箇所かカフェに行きましたが、安定した味と種類の多さではここに勝るカフェはないと思います。初めてのストックホルムでしたらまずここへ行くことをお勧めします。