19世紀末から20世紀初頭にかけての文化が色濃く残る街、プラハ。その中心地にひっそりと佇む「Café Louvre(カフェ・ルーブル)」は、1902年に創業して以来、文学者カフカや物理学者アインシュタインなど、多くの著名人に愛されてきた歴史あるカフェです。
アール・ヌーヴォー様式の美しい内装と、品のある接客、洗練された料理やスイーツは、今もなお人々を魅了し続けています。今回は、そんなCafé Louvreでのひとときをたっぷりとご紹介します。
📍 基本情報
項目 | 詳細 |
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店名 | Café Louvre(カフェ・ルーブル) |
エリア | プラハ1区(Nové Město) |
住所 | Národní 22, 110 00 Praha 1, Czech Republic |
アクセス方法 | 地下鉄B線「Národní třída」駅から徒歩約2分 バス:Národní třída停留所すぐ 駐車場:周辺に有料駐車場あり |
営業時間 | 月〜金:08:00〜23:30 土・日:09:00〜23:30 |
定休日 | なし |
公式サイト/SNS | 公式サイト |
Wi-Fi・電源の有無 | Wi-Fiあり、電源は一部席で使用可 |
席数・予約可否 | 約200席、予約可 |
🏰 外観・内装の雰囲気
Café Louvreは、1902年創業の歴史あるカフェで、ネオ・ルネサンス様式の荘厳な建物の中に入居しています。外観は控えめながらも重厚感があり、まるで時が止まったかのような佇まいが特徴です。
店内に足を踏み入れると、アール・ヌーヴォー様式の華やかさと落ち着きが共存する空間が広がります。高く広がる天井にはシャンデリアが輝き、壁にはクラシカルな装飾が施され、歴史と芸術が交錯するような雰囲気を醸し出しています。
広々としたフロアには、赤いソファ席や木製のクラシックなテーブルが並び、どこか懐かしさを感じさせるレイアウトです。大きな窓からは自然光が降り注ぎ、昼間は柔らかな日差しの中でリラックスできる空間に。さらに、店内にはかつてこの場所を訪れたカフカやアインシュタインの肖像画や、当時のプラハを映した写真も飾られており、まるで一つの小さな美術館のような趣を感じさせてくれます。
また、静かに流れるクラシック音楽が、空間に上質な時間の流れを与え、訪れる人々に非日常の体験を提供しています。
🍰 注文したメニューと感想


スモークサーモンのパンケーキ
軽めに焼き上げられたパンケーキに、塩気の効いたスモークサーモンが重なっています。添えられたサワークリームの酸味と、刻み玉ねぎのシャキシャキとした食感がアクセントになっており、レモンを絞るとさらにさっぱりとした味わいに。全体的にクセがなく、軽めのランチやブランチにちょうど良い一皿でした。
ピスタチオナッツクリームのシュークリーム
パリッとした表面のシュー生地に、ほんのり塩気のあるピスタチオクリームがしっかり詰まっていました。甘さは控えめで、ピスタチオの香ばしさが引き立つ味わい。濃厚ですがしつこくなく、紅茶との相性も良くて、最後まで飽きずに食べられました。
紅茶
香りはしっかりしていて、クセもなく飲みやすい印象でした。ポットで提供されるので、ゆっくりしたいときにちょうどいい量です。カップとソーサーはクラシックなデザインで、カフェの雰囲気と合っていました。ティータイムをゆったり楽しめる、落ち着いた一杯です。
なお、サービスについては少し気になる点がありました。スタッフに注文や追加のリクエストを伝えても、対応までに10分以上待たされることが多く、大体において1回の催促では動いてもらえませんでした。
結果として、最低でも2回は声をかけないと対応されない印象です。店内の雰囲気や料理のクオリティが高い一方で、サービスの質に関してはあまり期待しすぎない方が良いかもしれません。
✨ このカフェのおすすめポイント3選
- 歴史ある空間で味わう特別な時間
- このカフェがオープンしたのは1902年。当時のプラハの文化サロン的な役割を担っており、フランツ・カフカやアルベルト・アインシュタインといった偉人が実際に足を運んだという背景は、ただの観光スポットではない深い歴史的意味を持ちます。そんな空間でお茶を楽しむことができるという体験そのものが、特別なひとときとなるはずです。
- 多彩なメニュー
- Café Louvreのメニューは、クラシックなチェコ料理から軽食、朝食プレート、繊細なスイーツまで幅広く展開されており、どの時間帯に訪れても満足できる構成です。特にスイーツ類は素材の組み合わせが工夫されていて、甘さ控えめでありながら印象的な味わいが楽しめます。また、紅茶やコーヒーなどのドリンク類も複数の選択肢があり、ティータイムの満足度も高いです。
- ビリヤードルームあり
- 店内の奥にひっそりと設けられたビリヤードルームは、地元の常連客にも利用されており、観光客にとっても思わぬ発見となる空間です。装飾もクラシックで統一されており、カフェの雰囲気にマッチしています。
⚠️ 気になる点・注意点
- 混雑
- Café Louvreはプラハの中心部という観光地ど真ん中に位置しているため、曜日や時間帯を問わず多くの人で賑わっています。特に土日や祝日、ランチタイムや午後のティータイムの時間帯はほぼ満席になることが多く、入店までに待たされることもしばしばあります。スムーズに利用したい場合は、事前に予約をしておくか、混雑が比較的少ない午前中の早い時間や夕食前の時間帯などを狙うとよいでしょう。
- 料理の味付け
- チェコ料理は素材の味を大切にした、塩分やスパイス控えめのシンプルな味付けが基本です。そのため、日本で一般的に好まれる出汁やタレの濃い味に慣れていると、少し物足りなさを感じるかもしれません。特にスープや煮込み系は、あっさりしていて優しい風味。濃いめの味が好みの方は、ハムやチーズを使った料理、グラーシュ(シチュー)などを選ぶとよいでしょう。味に関して期待値を調整しておくと、より楽しめると思います。
👤 どんな人におすすめか
- 歴史や文学が好きな方
- このカフェは、カフカやアインシュタインが実際に訪れたとされる歴史を持ち、プラハの文化史を肌で感じられる貴重な場所です。本や映画が好きな方には、当時の雰囲気を想像しながら過ごせる空間として特におすすめです。
- クラシックな空間が好きな方
- アール・ヌーヴォーの内装や調度品が丁寧に保存されており、ヨーロッパの伝統的な美意識を感じられる空間です。まるで映画のワンシーンに入り込んだような、非日常的な時間が過ごせます。
- プラハ観光の休憩場所を探している方
- 観光名所が集まる中心地にありながら、落ち着いた空間で休憩できるのが魅力です。カフェだけでなく軽食やしっかりした食事も楽しめるため、朝食・昼食・ティータイムと多目的に利用できます。