ノルウェー「フィヨルドを凝縮した旅体験」|Fjord ToursのNutshellツアー徹底ガイド

ノルウェー旅行といえば、美しいフィヨルド巡りが欠かせません。筆者も実際に参加した「A relaxing Sognefjord cruise and the famous Flåm Railway」を含むFjord ToursのNutshellツアーをもとに、体験レビューと注意点、さらにどのフィヨルドを選べば良いかのアドバイスをまとめました。

この日は朝からしとしとと雨が降り、時折止むことはあっても一日を通して曇天。そんな中での参加体験を率直にお伝えします。

Contents

📌 基本情報

項目内容
ツアー名Fjord Tours Nutshellツアー(筆者参加:A relaxing Sognefjord cruise and the famous Flåm Railway)
特徴フロム鉄道とソグネフィヨルドのロングクルーズを組み合わせた1日コース
出発地ベルゲン
経路ベルゲン → ベルゲン鉄道(約2時間)→ ミルダール → フロム鉄道(約1時間)→ フロム → ソグネフィヨルドクルーズ(約4時間)→ ベルゲン(船で帰着)
所要時間鉄道+クルーズを含めて1日
開催時期4月〜10月(季節限定)
公式Fjord Tours公式サイト

📷 実際に体験してみて

朝のベルゲンを出発し、まずはベルゲン鉄道で約2時間かけてミルダールへ。世界でも有数の美しい鉄道と称されますが、筆者が乗った日は雨。窓の外は霧に包まれた山々が幻想的に浮かび上がるものの、トンネルが多く、車窓を楽しめる時間は限られていました。似たような景色が続くため、途中で少し飽きてしまったのも正直な感想です。

筆者はツアーを事前に予約していたため席は予約席となっていましたが、いくら月曜日の平日とはいえ、夏の一番観光客の多い時期にこんなに空いていて経営は成り立つのかと不安になる程空いていました。
筆者の乗っていた車両の乗客は10人もおらず、隣の車両もさほど状況は変わらないようでした。

ミルダール(Myrdal)は、ベルゲンとオスロを結ぶベルゲン鉄道と、フィヨルドの村フロムへ下るフロム鉄道(Flåmsbana)が交差する山中の分岐駅です。所在地はヴェストラン県アウルラン(Aurland)で、標高は約867メートル。周囲に町はなく、駅そのものが峠の中継点として機能しているのが特徴です。鉄道以外のアクセスは基本的に想定されておらず、夏季に限って建設道を転用した自転車道「ラッラルヴェーゲン(Rallarvegen)」でフロム側へ下るルートが利用される、という“鉄道のための駅”らしい立地です。

ベルゲンやオスロ方面から山岳区間を越えて来た長距離列車を降り、同じホームか隣接ホームでフロム鉄道に乗り換えるのが典型的な動線になります。日中の多くの便はミルダールでの接続が前提になるようダイヤが組まれているため、初めてでも流れに乗りやすい一方、山の天候次第で肌寒く風が強いことがあるので、ホームでの待ち時間は上着があると安心です。

実際その日も雨が降っていたため当然寒さを感じました。ライトではありますがモンベルのそこそこ暖かいダウンと重ね着をしてやっと「寒くない」レベルになりました。

ミルダールからフロムまでのフロム鉄道は全長約20キロ、所要はおおむね一時間。線路は山肌を刻むように続き、合計20本のトンネルを抜けながら標高差を一気に下っていきます。途中、轟音と飛沫で知られるキョースフォッセンの前で数分停車するのがハイライトで、乗客は外に出て滝を間近に眺めることができます。観光シーズンには赤いフードをまとった女性が“森の精フルドラ”として舞う演出に出会えることもあり、車窓旅の最中にちょっとしたショーが差し込まれるような、印象に残る場面になります。

フロムでは食事やお土産購入を済ませ、周辺を一通り歩いてみましたが、観光できる範囲は限られているため時間を持て余しました。ハイキングやカフェ利用などを組み込めばより充実したと思います。

最後はソグネフィヨルドのクルーズでベルゲンへ戻ります。約4時間の船旅で、世界最長・最深のフィヨルドを進みます。最初は断崖や静かな水面に感動しましたが、同じ景色が続くため後半は少し単調に感じました。雨というのもあると思いますが乗客の多くは船内で食事や会話、休憩をしながら過ごしており、甲板に出る人は少なかった印象です。中にはぐっすり眠っている人もいましたが気持ちはよくわかります。美しいものもずっと見ていると飽きるんです。

🌟 おすすめポイント

  • ソグネフィヨルドとフロム鉄道という王道を1日で体験できる
  • 公共交通を利用するため初心者でも安心
  • 定番ルートを効率よく回れる
  • 旅慣れた人は自力予約で滞在時間を調整可能
  • 季節ごとの表情(春の新緑・夏の滝・秋の紅葉)を楽しめる

⚠️ 注意点・ベストシーズン・裏技

  • クルーズは約4時間と長く、後半は飽きる人も多い
  • 鉄道はトンネル区間が多く、景観を楽しめる時間は短め
  • 写真撮影はキョースフォッセン滝や停車駅が狙い目
  • 雨天時はレインウェア必須。傘は風で使いにくい

🌊 ノルウェー主要フィヨルドと選び方のアドバイス

ノルウェーには数多くのフィヨルドがありますが、観光で訪れやすいのは次の代表格です。

フィヨルド名特徴おすすめする人
ソグネフィヨルドノルウェー最長・最深。ベルゲン発着ルートが豊富初めての人、王道ルートを体験したい人
ネーロイフィヨルド世界遺産。断崖が迫る狭い水路圧倒的スケール感を楽しみたい人
ハダンゲルフィヨルド果樹園や滝、氷河の景観。春夏が美しい季節感や文化を体験したい人
ガイランゲルフィヨルド世界遺産。大滝や展望台が名所夏の本格観光で絶景を狙う人
リュセフィヨルドプレケストーレン断崖がシンボルハイキングやアクティブ観光派

選び方の目安

まず「初めて&効率重視」ならソグネフィヨルドかネーロイフィヨルドです。どちらも拠点はベルゲンで、公共交通だけで完結します。ソグネフィヨルドは“ノルウェー最長・最深”という看板どおりスケールが大きく、フロム鉄道を組み合わせた王道ルートが組みやすいのが利点です。ベルゲン→ミルダール→フロム→クルーズで戻る、という動線が一本でつながっているので、土地勘がなくても動きやすいです。日帰りも可能ですが、移動時間がそれなりに長いので、疲れやすい方は早朝出発を心がけると余裕が持てます。

写真や迫力を最優先するならネーロイフィヨルドが向いています。ソグネフィヨルドの支流で、峡谷が狭く断崖がぐっと迫るので画が決まりやすいのが特徴です。船はフロムとグドヴァンゲンの間を結び、片道だけ乗って反対方向はバスで戻すと、船上の滞在時間を約2時間に抑えつつ濃い景色を楽しめます。長時間のクルーズに飽きやすい人や、限られた時間で“これぞフィヨルド”という写真を残したい人に合います。天気が変わりやすいので、雨具はレインジャケットを基本にして、甲板に出られる瞬間に備えると良いです。

季節感を味わいたいならハダンゲルフィヨルド。ここはベルゲンから東へ近く、春は果樹園の花が咲き、夏は滝や氷河(ハダンゲルヨーケレン方面)を絡めた景色が魅力です。観光は船とバスの組み合わせが中心で、激しい起伏の“劇的な峡谷美”というより、村や畑、滝を穏やかにつないでいく雰囲気。フィヨルドだけでなく、庭の花やカフェ、地元のサイダーなど“暮らしの風景”にも触れたい方に向きます。悪天候でも代替の楽しみが見つけやすいのも初心者向けのポイントです。

本格派に勧めたいのがガイランゲルフィヨルド。世界遺産で、夏は大型のクルーズ船も入る“主役級”の谷です。拠点はオーレスンで、展望道路や山上のビュースポット(ダルスニッバなど)と組み合わせると立体的に景色を味わえます。移動に時間がかかるので、日帰りよりは一泊を前提に組むのが現実的。船上の眺め、展望台からの俯瞰、谷底の村歩き、と視点を変えながら楽しめる反面、ハイシーズンは混雑しやすいので、朝夕の時間帯に主な見どころを当てると静けさを得やすくなります。

体を動かしたいアクティブ派にはリュセフィヨルドがおすすめです。拠点はスタヴァンゲルで、断崖絶壁の名所プレーケストーレン(“パルピットロック”)へのハイキングが象徴的。登り下りを含めて半日〜1日規模の山歩きになり、足元は岩場も多いので、滑りにくい靴と防水の上着は必携です。船でのクルーズだけでも断崖の迫力は感じられますが、この地域は「上から覗き込む」体験が醍醐味。体力と天候の窓をうまく合わせると忘れられない景色に出会えます。

迷ったら、滞在都市と持ち時間で切り分けるのが手早い判断法です。ベルゲンを拠点に日帰りで手堅く、というならソグネフィヨルドかネーロイフィヨルド。ベルゲンから近場で“のどかな季節感”を味わうならハダンゲル。オーレスンで一泊を含めて“これぞ世界遺産”を深掘りするならガイランゲル。スタヴァンゲルに寄る予定があり、山歩きに自信があるならリュセ。どの地域でも夏(6〜8月)は交通便数が多く日照時間が長い反面、人出も増えるので、写真を重視する人は早朝の便や朝一の登山開始を意識すると混雑回避になり、光も柔らかくなります。雨天は珍しくありませんが、フィヨルドは霧や小雨のほうが神秘的になる場面も多いので、濡れても快適に動ける装備さえ整えれば、初めてでも十分に楽しめます。

👥 どんな人におすすめ

このツアーは、初めてノルウェーを訪れる人や、乗り継ぎや予約をまとめて安心して旅をしたい人に向いています。一方で、旅慣れていて自由に行程を組みたい人や、写真撮影やハイキングをじっくり楽しみたい人には、自力での手配もおすすめです。

📝 まとめ

Fjord ToursのNutshellツアーは、ノルウェーの大自然を効率的に体験できる人気の選択肢です。筆者が参加した「A relaxing Sognefjord cruise and the famous Flåm Railway」はその一例で、クルーズと鉄道を組み合わせた王道コースでした。

長時間の移動や自由度の低さは人によって評価が分かれるものの、初めての方には安心感があり、旅慣れた方には自力手配での自由旅が向いています。フィヨルドはそれぞれ特徴があるため、自分の旅のスタイルに合わせて選ぶことで、満足度の高い体験につながります。


筆者はフロムで時間を持て余し、クルーズの長さも少し退屈に感じました。もし同じ不安がある方は、Klookのベルゲン発ツアーを利用してみてください。

フィヨルドクルーズに加えて展望ポイントにも立ち寄れるので、移動時間を有効に使いつつ、より変化のある体験ができます😊

ノルウェー世界遺産のフィヨルドを満喫しつつ、山上の展望台にも立ち寄れる充実プラン。筆者が感じた「クルーズの長さ」や「フロムでの手持ち無沙汰」を解消できる内容です。

ベルゲン発|ネーロイフィヨルドクルーズと展望台観光ツアーを予約する
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